本の断捨離

今年に入って、本棚1台分の書物を処分した。

断捨離だ!

今まで、断捨離に関しては懐疑的なスタンスを取っていた。不要だからといって捨ててしまうのは、どうなんだろうと思っていた。

そもそも物が減ることのメリットは、掃除がしやすくなるか、部屋が広くなるくらいだろう。よく言われるのが、断捨離すれば、どこになにがあるのか、わかりやすいというのもある。

でも、別に物がたくさんあっても、整理整頓していれば、物の所在地は把握できる。僕はそうしていた。もちろん、不要になった書類等は捨てていたが、不要なものでもふとしたきっかけで何か使えることもある。そんな理由で、あえて断捨離をしようとは考えたこともなかった。

それが、ある日、本棚を眺めていると、突然、「ほぼ、いらないな」と思えてしまったのだ。

で、おそらく300冊程度を一気に処分した。

どうしても再読したい本が、まだ30冊くらい残っているけど、それも読み終えたら、処分するつもりだ。おそらく、手元に残るのは、10冊程度になるはずだ。

今まで、手放すつもりもなく、ずっと置いておいた本が、なぜか、急に今の自分にはもう必要ないな、と思えてしまったのだ。

処分してみると、本当に必要なものだけが残った感じになった。

これが、断捨離の効果なのだろうなぁ・・・と実感してしまい、その勢いに乗じて、長く着ていなかった服も処分した。

一度、捨て始めると、ほかに捨てても良いものはないだろうか?

と部屋中を見廻している自分がいて、びっくりした。

う~ん、断捨離も悪くはない。

考えてみれば、60歳を過ぎた今の自分と、30代、40代の頃の自分とでは、生きていく上で必要とするものに変化が生じるのは当然だ。

本も30代に読んだときは、すごく面白かったのが、今、読むとちっとも面白くなかったりするものもある。

大仰にいうならば、世は無常である。すなわち、自分自身が、変わっていくのだから、考え方も変わり、欲するものも変わっていくのだ。

50代、60代を迎えた人たちの中に、モノを減らす生活を唱える方たちがいるが、その理由が、ようやくわかった気がする。

若い頃は、自分への投資という意味合いで、本を読んだり、ブランド服を買ったこともあったが、60歳を過ぎると、そういう投資も少なくなる。

とはいえ、自分のお気に入りのDVDやCDは捨てる気にはならない。本の所有に対する執着はなくなったが、お気に入りのものまで捨てたくはない。

今回、断捨離について理解できる部分は見つかったが、毎日、なにかを捨てるといったことはない。

「だったら、はじめから吟味してから買えよ」と、どうしても思えてしまう。

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